2015年5月18日月曜日

イヌガシ 犬樫

クスノキ科、シロダモ属
多くの〇〇カシはブナ科に属しますがこれは別です
学名:Neolitsea aciculata
名前の由来:一般的に、イヌ〇〇は〇〇に似ているが役に立たないものをいいます
イヌガシはあまり利用価値はないようです
別名:マツラニッケイ(松浦肉桂)
生育地:本州の関東以西、四国、九州、沖縄、朝鮮、台湾
形態:常緑、高木、15m
2013年12月3日、奈良市・春日山原始林
  
 
この林は奈良公園とともにシカが住むところです
従って、ここに生えているのは、鹿が嫌って食べないということです
春日山原始林を構成する一部に御蓋山(三笠山)がありますが、そこで調査した結果があります
大阪市立大学の名波准教授の調査で、直径5㎝以上の樹木の数を数えました
その結果、全部で3027本あり、内イヌガシが1546本、ナギが1217本で、これで91.3%です
イヌガシの高さは15mで、ナギは25mですから、背の高いナギが優勢になる筈ですがそうなっていない理由は、種の散布形式の違いにあります
ナギの種は重力に従って下に落ちるだけですので、広く子孫を増やすのが難しいです
一方、イヌガシの種は果肉に包まれており、鳥が食べ、種を広範囲に撒き散らしてくれます
 
 
 

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