2016年3月17日木曜日

ハナショウブ・青岳城 せいがくじょう

2015年6月7日、奈良県河合町・馬見丘陵公園
 
 
2019年6月9日、同所
 
 
アヤメ科、アヤメ(アイリス)属
「昭和44年に、平尾秀一氏が育成した品種です。この品種は平咲きですが一般には江戸系と思われるかもしれません。育成者の平尾氏は肥後系としています。初めての人にはわかりにくい部分ですが、肥後系にも三英花はありますが、花被片同士が結合して隙間がないのが特徴です。 (略)
江戸時代に育成された品種の「朝妻舟」が極めて純粋なブルーであることから、この品種を基にしてさらに鮮やかな青色を追求した結果、これらの品種が育成されたようです。「青岳城」は昭和の品種ですが、時代の流れで「青い花色ブーム(例えば、バラなど)」があったこともあり、ハナショウブにもそのような要望があったこと、その基は江戸時代に育成の伝統的な品種「朝妻舟」であったことから、敢えて記載することとしました。
平尾秀一氏は、昭和の戦後の混乱期に、花菖蒲ブームを起こすきかっけとなった品種を多く育成した人物で、近年における花菖蒲の育種家として第一人者の一人といえ世界中にも広くその名を知られています。戦後の混乱の中、江戸時代に育成された多くの品種が逸脱していましたが、これらが集められていきました。その中から、特に、豪華絢爛な花菖蒲を花菖蒲園で見たいという目標の基、本来は座敷で観賞するはずの肥後系の品種を、花菖蒲園での観賞にも向くように、風雨にも強く、かつ江戸系品種のように群れて開花する品種を多く育成しました。
戦後の混乱期に、花菖蒲がブームになった時期がありますが、これは平尾氏の功績が非常に大きいと考えられています。現在、江戸時代に育成された品種を敢えて「古花」と呼び、昭和時代に育成された品種を「新花」と呼ぶこともあります。平尾秀一氏は、いわゆる「新花」の品種育成に携わった中心人物の一人と言われています。 また、本品種のように江戸系品種の育成にも力を注ぎ、青系の品種育成にも大きな功績を残した人物でもあります。バラなど、多くの園芸品種で青色系の品種育成が注目されていますが、花菖蒲ではこのような青系の品種が多く存在します。野生のノハナショウブでは、色素のデルフィニジンを含み、かつフラボノイドを多く含むことでより鮮やかな青色になるようです。」(玉川大学、農学部、花菖蒲図鑑のサイトより)
 
 
フェラリア・クリスパです
 
 

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