2015年8月11日火曜日

良弁杉 ろうべんすぎ

ヒノキ科、スギ属
奈良の民話を、奈良市観光協会のサイトからコピーしました。
「昔、近江の国、滋賀に仲のよい夫婦がいました。二人には子供が有りませんので、毎日毎日、観音様にお願いしました。すると二人には男の子が産まれました。
観音様が授けてくださったのか、二人はお守りに小さな金の観音様を作り、その子の首にかけて大事に育てました。
ある日、畑で仕事をしているとき、突然大きなワシが現れ、木陰で寝ていた赤子をさらってしまいました。二人は必死で追いかけましたが、とうとうワシは見えなくなってしまいました。
ワシは奈良まで飛んでゆき、二月堂の下の杉にひっかけてその赤子を食べようとしましたが、その子の胸のあたりから後光が射してワシの目がくらみ食べることが出来ず、飛び去っていきました。
その杉にひかかっている赤子を見つけたお坊さんがその子を降ろして見ると、懐に観音様のお守りが入れてありました。
その子は良弁と名づけられ、後に立派なお坊さんになり東大寺の建立に力を尽くしました。
ワシにさらわれてから30年間、全国を探し回っていた母親とも杉の木の下でめぐり会い二人は幸せにくらしました。
その後、杉の木は「良弁杉」と名付けられ、今も東大寺二月堂の前にあります。」

2015年4月18日、奈良市・東大寺・二月堂

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